運命の二人~白と黒の物語~
目の前で声をあげて楽しそうに笑うリリーをジャスティスは愛しく思いながら見つめた。


なんて可愛いらしいんだろう。
リリー・ルゥ。君はこんな風に、楽しげに笑うんだな。


笑った顔を見るのは、何時ぶりだろうか。


初めて出会ったあの日。リリー・ルゥは怒った顔をしていたけど瞳はいたずらっぽく笑っていた。



あの温かい紅い瞳が氷のように冷たい色に変わったのは何時からなんだろう。


私にも、誰にも心を開かなくなった、リリー・ルゥ。


地上界だけが、彼女の心を理解できたのだろうか。


そうして、もうひとつ浮かぶ疑問。


君は本当にリリー・ルゥなのか?



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