運命の二人～白と黒の物語～

レスターは暫く黙った後に、答えた。


「命運の子をさらった罪は重い。追放された。」

「追放？じゃあどこかに生きているのね？」
凛々は辛い話の中に希望が見えた気がして、明るく聞いた。


「……。天界人は魔界では生きていけない。結界に守られている我々ですら例外ではなく、病弱で短命な者が多い。追放は事実上、死刑に値する。」


凛々は目を見開き、口が聞けなかった。


何で？そこまでしなきゃいけなかったの？親子で暮らしたいと思っただけなのに。


凛々の目から涙が止めどなく溢れた。
リリー·ルゥ、かわいそう。かわいそう過ぎるよ。