運命の二人~白と黒の物語~
ジャスティスはクスリと笑った。


「君はリリー・ルゥだ。これだけは間違いない。私が君の魂を間違える事はないよ。
確かに今の君は昔のリリー・ルゥとは別人と言っていいと思う。」

そう言って凛々の顔を優しく見つめた。


「名前が気になるなら、呼び名を替えればいい。私は…君に、山下凛々に恋をしてるんだ。」


凛々は声が出なかった。ジェットは私に?リリー・ルゥじゃなくて?


ジャスティスはじっと凛々を見つめたままだ。


(綺麗な人…)
こんな時に…と自分でも呆れるけど、凛々は思わず見とれてしまった。


それをジャスティスはどう受け取ったのか。


「凛々。教えてくれ。私の事は嫌い?好きにはなれない?」


凛々は、小さな声だったが
「…私は…ジェットの事が嫌いじゃないよ…」
と答えていた。


ジェットの顔が思わず、ほころぶ。

< 210 / 453 >

この作品をシェア

pagetop