運命の二人~白と黒の物語~
「…バルゴ。」


「はっ!」
一週間ぶりの呼び掛けに、バルゴは背筋を伸ばし、答えた。



「女性の気持ちを自分に向かせるにはどうしたらいい?」


「は?」

窓の外を眺めながら質問するジャスティスの意図が掴めず、言葉に詰まる。
しかし、ここでまた、不況をかう訳にはいかない。


主の言う女性とはリリー·ルゥ嬢しか考えられない。


また、あの女と何かあったのか?
…いやいや、今はそれどころではない。
慎重に答える。


「そうですね。私も武骨ものですから、余り知識はないのですが」


睨むジャスティスに慌てて言葉をそえる。


「や、やはり、贈り物でしょうか。女性は何かを贈られるのが好きですから。」

バルゴは額に汗をかきながら、ハハッと笑った。

ジャスティスは答えない。



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