運命の二人~白と黒の物語~
「凛々。違うんだ。話を聞いてくれ。」


ジャスティスが近づくと凛々は下がった。


「あの話は本当だったのね。本性は悪魔だって。ずっと信じていたのに。」


凛々の目から涙がこぼれた。


「お願いだから。逃げないでくれ。」


ジャスティスの切実な願いも今の凛々の耳には届かなかった。


「いや!優しいフリをして、私を騙していたの?触れられたら自分の本質が分かってしまうから手袋をしていたのね!」


凛々はクレイに跨がると全速力で森を出た。



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