運命の二人~白と黒の物語~
戸惑ったのは凛々も同じだった。

「ありがとう。あの…」

なんて呼べばいいんだろう。一度も名前で呼んだ事なかったから。


「レスターでいい。」


「はい。レスター。ありがとうございます。これからも宜しくお願いします。」


凛々がにっこりすると、「ああ。」とふいっと横を向いてしまった。


ここでまた、祝福の歓声があがった。



それを聞くとレスターはたちまち迷惑そうに眉間を寄せて、「私は忙しい。今日はこれで失礼する。」


と挨拶もそこそこに天上球の映像はすぅっと消えてしまった。





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