運命の二人~白と黒の物語~
「分かってるよ。」


タロは笑いを止めて、ジャスティスの目の前に浮いた。


「凛々は僕にとって特別な存在だ。彼女を頼むね。」


「お前に頼まれる必要はない。早く去れ。」


そんなジャスティスにタロはまた笑った。


「そうだね。では帰るよ。凛々、元気でね。いつまでも愛してるから。」

「…タロ…私も…私もずっと愛してるから…!」

すぅっと門に吸い込まれるように消えていくタロに手を伸ばし、届かないことに気づいて凛々は泣き崩れた。






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