運命の二人~白と黒の物語~
「言ったはずだ。この事は私に任せて貰おう。」

ジャスティスは鋭い視線でレスターを見た。

「…分かった。任せよう。しかし。」

レスターは真面目な顔に戻り言った。

「時間は残り少ない。お前達の婚姻に国の命運がかかっている事を忘れないでくれ。ではまた連絡する。」
そう言って画像が消える直前に
「王族に政略結婚は当たり前だ。何をすべきか思い出せよ。」

と捨て台詞を残し画像は消えた。

ジャスティスは暫く睨んでいたが、玉座に深く腰を下ろし、頬杖をついて遠くを見た。

「…政略結婚なんかじゃない…」

ジャスティスは小さく呟くと切ない気持ちで、ため息をついた。
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