運命の二人~白と黒の物語~
食堂にはどれだけ大勢の人がいるかと思っていたのに、マーサのようなメイドが数名と、一番奥に男の人が二人いるだけだった。
(良かった。もっと一杯いたらどうしようかと思った。)
一人は凛々の生活をメチャメチャにした人だ。椅子に座り、隣の男の人と何か喋っていたが、凛々に気づくと話を止め、こちらをじっと見ていた。
もう一人は初めて見る人。長身で屈強な体をしている。綺麗な顔つきをしてるけど灰色の逆立った髪や瞳は狼を思い出させる。
同じくこちらを見たが、何故か嫌な物を見るような、悪意のこもった視線だった。
(なあに、あの目。初めて会うよね?感じワルーイ。)
男はまた二言三言喋ると、何と凛々に向かって歩いて来た!
凛々がアワアワしている所へ
「リリー・ルゥ・“W”・ゴードン嬢、お久しぶりでございます。」
と頭を下げて礼をした。
凛々はガタンと椅子から立ち上がり、
「こ、こんにちは。」
とペコリと頭を下げて挨拶をした。
男は一瞬怪訝な表情をしたが、すぐに元の顔に戻った。
「ああ。聞いております。記憶が戻られないとか。…相変わらず都合が良くていらっしゃる。」
最後の一言は呟くようだったが、しっかりと聞こえた!
凛々は睨んだが相手は全く怯む様子もなく
「バルゴ・カーライルです。以後お忘れなきよう。」
と一礼し、サッと向きを変え行ってしまった。
(何アレ。記憶がなくて悪かったですね!)
凛々が心の中で舌をだしていると、マーサが近づいてきて、椅子に座るよう促された。
「お気になさらないで下さいね。バルゴ将軍は、ジャスティス様の右腕で信頼も厚いんです。」
と、小声で教えてくれた。
ふーん。じゃあ私の事は良く思ってないって事ね。
(良かった。もっと一杯いたらどうしようかと思った。)
一人は凛々の生活をメチャメチャにした人だ。椅子に座り、隣の男の人と何か喋っていたが、凛々に気づくと話を止め、こちらをじっと見ていた。
もう一人は初めて見る人。長身で屈強な体をしている。綺麗な顔つきをしてるけど灰色の逆立った髪や瞳は狼を思い出させる。
同じくこちらを見たが、何故か嫌な物を見るような、悪意のこもった視線だった。
(なあに、あの目。初めて会うよね?感じワルーイ。)
男はまた二言三言喋ると、何と凛々に向かって歩いて来た!
凛々がアワアワしている所へ
「リリー・ルゥ・“W”・ゴードン嬢、お久しぶりでございます。」
と頭を下げて礼をした。
凛々はガタンと椅子から立ち上がり、
「こ、こんにちは。」
とペコリと頭を下げて挨拶をした。
男は一瞬怪訝な表情をしたが、すぐに元の顔に戻った。
「ああ。聞いております。記憶が戻られないとか。…相変わらず都合が良くていらっしゃる。」
最後の一言は呟くようだったが、しっかりと聞こえた!
凛々は睨んだが相手は全く怯む様子もなく
「バルゴ・カーライルです。以後お忘れなきよう。」
と一礼し、サッと向きを変え行ってしまった。
(何アレ。記憶がなくて悪かったですね!)
凛々が心の中で舌をだしていると、マーサが近づいてきて、椅子に座るよう促された。
「お気になさらないで下さいね。バルゴ将軍は、ジャスティス様の右腕で信頼も厚いんです。」
と、小声で教えてくれた。
ふーん。じゃあ私の事は良く思ってないって事ね。