レインボーカラー【短編集】
そういって、自分のマフラーを
私の首に巻きつける。
「いいよ。遥兎くんが寒くなるじゃん。」
「俺はこれで十分。
それに女の子は体冷やしちゃ
いけないからね。」
そっと、私の手を握りながら呟く。
遥兎くん。君は優秀な紳士です。
「結姫。照れてる?」
「照れてないですー。」
好きな人にこんなことされて
照れないわけありませんよ?
それから他愛もないお話をして
帰ることになったのですが……。