レインボーカラー【短編集】
「洸くん。こっち向いてください。」
テレビを見ているのは洸くん
もとい 藤崎 洸紳。
ブラウンの髪を遊ばせ、大人には
見えないこの男は5歳年上の彼氏です。
今日はおうちデートの筈なのですが
彼女3時間放置は酷いよね。
「んー。志乃ちゃんどうしたの。」
返事はあるものの変化なし。
「どうしたの?じゃないです。」
そろそろ、構わないと拗ねるよ。
「怒ってんの?」
そら、怒ってますよ!!!
「やっぱ、何でもないです。」
「志乃ちゃん。おいで?」
うぅ。それ弱いんだよな。