とろけるような甘いキス
は?どうゆうことだ?
「山下、それはどういうこと?」
山本がきいた。
「俺は中本が中野を好きになる前から、中野が好きだったんだ。
1年生の今頃くらいからずっと好きだった。
今年また同じクラスになれて、俺は中野に告ろうとした。」
そうだったのか…。
「そんなとき俺は、中野と中本が付き合い始めたっていう噂をきいた。
俺は悔しくてたまらなかった。俺はチャラい男だとみんなに言われ続けたけど、中野を好きになってからはずっと中野一筋だった。
そんな中野をちょっとしたすきにとられて…俺は本当に悔しかった。
だから力ずくでも中野を奪いたくってキスなんかしちまった。
本当にごめんなさい。」
山下はぺこりと頭を下げる。
こんな山下を見たのは初めてだった。
すると今まで口を開かずにいた優衣がしゃべり始めた。
「山下くんごめんね。もういいよ。
山下くんはずっとあたしを好きでいてくれたんだよね。ありがとう。
でもあたしは山下くんとは付き合えない。大切な人がいるから。ごめんね。
だから山下くんは、あたしよりもいい人を見つけて。絶対いるはずだから。ね?」
「そっか。うん。ごめんな。ありがとう。」
こいつも案外素直なんだな。
「じゃぁ問題解決ってことかな??
それじゃぁ解散~!!」
なぜかわからないが、仕切り役の山本の声で解散した。