とろけるような甘いキス
「龍ちゃん久しぶり。」
「久しぶりだな。」
久しぶりにみた龍ちゃんの笑顔。
すごく気持ちが落ち着いた。
「龍ちゃん、試験どうだった?」
「俺?俺は受かったよ。」
「そっかあ。」
あたしは悲しい気持ちを察されないように、頑張って笑顔を作った。
それでもきっと、顔が引きつってたと思う。
「優衣は?」
複雑な顔できかれた。
「あたし…は…落ちちゃった!」
ほろりと流れる涙。
「ご、ごめんね。こんなことぐらいで泣いちゃうなんて弱虫だよね。ごめん。」
「いや、平気。優衣もほら、まだ試験あるし。頑張って!」
笑顔でいう龍ちゃん。
あたしの気持ちなんかわかってくれないんだね。