ラズベリー
隣で右足、右手を同時に出して歩いている英理に呟いた。
「今までの成果を
思いっきりぶちまけよう!!」
「う、うん。」
「では、第一ステージを始めます。」
わぁーーー!!
たくさんの歓声が起こり、いろんな人達が見に来ていた。
「皆さんもルールは知っていると思いますが、こちらで適当に決めた種目をしてもらいます。」
「「「「はい。」」」」
「今年は、心得から筆記問題、茶道、盆踊り。合計点の高い者から発表します。」
思わず、固唾をのみこんだ。
「では、スタート!!」
始めは筆記問題。
英理と『心得』を徹夜で読んだことを思い出して書いた。
(確かこれは…)
(よし。出来た。
麻衣は楽勝っぽいな。)
(今度こそ美怜に勝つんだから。)
(和輝様に恥はかかせないわ。)
英理、美怜、麻衣、葵…。
それぞれがたくさんの思いを心に抱いて…。
「終了ー!!」
こうして第一試験、筆記問題『心得』が先生の声を合図に終わった。
そして15分休憩をはさみ、直ぐに第二試験、『茶道』が始まった。
担当はいかにも厳しそうなお婆ちゃん先生だった。