ラズベリー
「第三試験、君はご主人様も
自分も綺麗にした。
だが、あれは簡単な
引っかけ問題じゃ。」
「どういう事ですか?」
葵は聞き返す。
そこにいてる人が驚愕していた。
(だって、私はちゃんと
言われたとおりにしたもの。)
美怜は黙ったまま聞いている。
「つまりメイドはご主人様よりも
目立ってはいけないのじゃ。」
「「「!?!?!?」」」
その通り。確かに課題は相方と自分、両方を着飾ることだ。
でも、メイドならば相手と同等にたってはいけなかった。
「見てみろ。メイドは
表の舞台に出てはならない。
これは鉄則のはずじゃ。」
葵はその場に崩れ落ちた。
「皆の者もだ。
心の隙が出来たな。」
美怜と優輝はハイタッチして喜び合った。
それを睨むように見ている人物が1人いたことに気付いて無かった。
そして、順位が10位まで発表された。
もちろん、麻衣と静香の名前は呼ばれたが、英理の名前が呼ばれることはなかった。
そして、第一ステージの全ての試験結果が伝えられたのだった。