ラズベリー


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生徒会室に戻ってきた。


すぐに会長イスに座り、落ち着かせようとする。


でもイライラが募ってくる。



思わず机の上を小刻みに叩く音が響く。



トントントントンッ…



(もう葵は使えないな。
華やかな生活にいたのが
裏目に出たか。)



そこへ颯爽と賢斗が現れた。



「和輝様、
葵はどうしましょうか。」

「もう使えない。」

「処分しますか?」

「親父に怒られるだろ。
ひとまずは形だけで
一応置いておけ!!!」

「分かりました。」



賢斗が軽く頭を下げた。



「あと、あの件は…」



すぐさまに遮って告げた。



「速攻で調べろ!!
くれぐれも優輝には
バレない様にな!!!」

「仰せのままに。」



(山本 美怜…
一体、何者だ。
すぐに素性を
調べねばならないようだな。)



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