ラズベリー
美怜は優輝の住む部屋に向かった。
優輝は『Dクラス』の男子寮に住んでいるらしい。
相変わらず、迷子になる美怜…。
典型的な方向音痴だ。
清掃員や守衛さんに聞いてやっと着いた。
探すのに2時間以上かかっていた。
男子寮は敷地内にあるのに。
コンコンとドアをノックする。
「入って。」と
中から声がしたので遠慮なく入った。
そこには、上半身裸の優輝がいた。
2人の目が交差する。
みるみる赤くなる2人。
「…ばっ//」
「…きゃあーーーーー!!!!」
『何の騒ぎだ!?』と
周りの人々が様子を見にきたが、なんとか無理やりに追い払った。
「お前、勝手に
大きな声出すなよ。
迷惑だろ。」
「…すみませんでした。」
「二週間、一緒に住むんだし、
着替えも手伝うんだから
それくらい慣れろよな。」
今…妙な言葉が聞こえた?
「……共同生活!?」
「あぁ。」
「聞いてないよーー!!」
そして、これから二週間の共同生活をする羽目になった。