ラズベリー
第7話
・婚約者出現
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そして第二試験が始まって一週間がたったある日のこと。
もうイジメも落ち着いて、優輝ともなんとかいい雰囲気が流れていた。
ただ、満月様の言っていた言葉。
『愛されているわね。』
その言葉が頭をチラチラと毎日よぎるくらいだった。
(なんだろうこの気持ち…)
分からないまま、1日1日が過ぎていった。
毎日そのことで悩んでいたときだった。
麻衣がめずらしく私を訪ねて来たのだった。
「あのね、頼みがあるの。
私のお祖父ちゃんが
急に危篤状態になったの。」
「ええぇぇ!!!」
「それで、私のご主人様、
西園寺 雅<サイオンジ ミヤビ>様の
お世話もしてもらいたいの。」
両手を合わせて頭を下げている。
最初に会ったときに比べたら大分変わったなと思えた。
(あんなに私のこと
毛嫌いしてたのに……)
『人は日に日に
変わっていくものだ』と
お父さんが言っていた。