ラズベリー
第8話
・素敵なドレス
そして、今日は舞踏会の日。
メイドの格好をして舞踏会に行った。
(私、令嬢なのに
舞踏会は始めてなんだ。)
「美怜、
最終試験頑張れよ。」
「うん。」
「内容はなにもせずに
大人しく立っとくだけだよな?」
「うん。」
今日の試験は何もしないでただ立っておくだけ。
そのかわり、一切しゃべったり動いてはならない。
舞踏会に着くとたくさんの偉い人が来ていた。
会場はきらびやかだ。
それぞれが綺麗な格好をしている。
同い年だけでなく、年齢層の高い人、中年ぐらいの人、20代あたりの人もいる。
中には私達よりも小さい幼稚園児ぐらいの子達も来ていた。
陸様も雅様も優輝の両親、和輝様、そして私の両親もいた。
「俺、挨拶してくるから。
大人しくしとけよ。」
「は、はい。」
優輝は私にそう告げて挨拶回りに行った。
優輝はすぐに西園寺 雅様の両親に挨拶に向かっていた。
(やっぱり…
好きなのかな……)
一方、両親の方を見ると何故か和輝様が話している。