ラズベリー
「仮面舞踏会の始まりじゃ!!
皆、楽しむのじゃ!!」
そして再び音楽が流れ、ダンスが始まった。
きらびやかな世界。
私の本当の世界。
今の私は偽り……
(まずは
両親に会わないと…!!)
目立たないようにして父と母の所へ向かう。
桜色のドレスにサファイアのネックレス、リング。
白い靴を履いた少女が颯爽と現れていた。
その少女はピンクの仮面をしていた。
そして、英理の横をすり抜けていく。
「今のって、
もしかして……!?」
会場の端にいた両親に駆け寄った。
「すみません、
東宮の方ですよね。
少しお話が…ありますの。」
そう言いながら、少し仮面をずらして顔を見せた。
「「!?!?!?」」
そのまま、三人はベランダに向かった。
誰にも気付かれないように…。