ラズベリー
「いいから、話そっ!!」
「えぇっ!!」
隣の女の子は勝手に私の部屋に上がり込んで来た。
それから仕方なくお茶を入れておせんべいを出す。
渋々と話を始めて、少し気になっていたことを聞いた。
「ねぇ、なんでこんなにも
希望者が多いんだろ?」
「それは皆が『簡単に出来る』とか『玉の輿になれる』って思ってる子がいてるからだよ」
そんなことで希望されるのもどうかと思う美怜だった。
「ふーん。主従関係は
なかなか変わらないと思うけど」
「淡い夢を見てるんだよ」
「そっか」
「『高収入』も理由らしいよ」
「へぇ」
「でもこの学校は
ややこしいからなぁ」
「はぁ」
いろいろと初めて知ることばかりだった。
「それにしても
何にも知らないんだね」
「……ギクッ」
「……?」