ラズベリー


ポロシャツのボタンを3つ開け、紫のミニスカート。


その上から白衣を着ている先生はスタイルが格好いい。


先生は教卓に付き、出席簿を机にそっと置いた。


赤い口紅も似合っている。


皆を見て、その口から声がこぼれ落ちる。



「皆さん、
おはようございます」


「「「「お早うございますー」」」」


「語尾は伸ばさない!
やり直しよ!」


誰かがいい加減にしている為、何度も何度も繰り返しさせられる羽目になった。



「えー、紹介が遅れましたが、私はダイヤの担任、阿坂 舞子[アサカ マイコ]です」


(阿坂先生?
色気出し過ぎでしょ)


「厳しく見ていくからよろしく」



軽くウインクをする先生。


クラス全員が女子なのに見とれてしまうほどだ。



「さっそく、
この学校について説明しますね」


「「「「「はい。」」」」」


「まずはじめに、この1ヶ月は徹底的に訓練を受けてもらいます。もちろん、今まで訓練してきた人も全員ですよ」


あちこちで、

「めんどくさいですわ」

「こんな授業できなーい」

「私もー!」と


嘆いているのは何処か一流企業の使用人たちだった。


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