ラズベリー
先生は気にも留めないで勝手に話を進めていく。
「そして1ヶ月後に習ったことをテストするわ。それが第一ステージよ」
「えぇ!」
「3つの試験を行い、
合格者を決めるのよ」
「……長い道のりだ」
英理がボソッとささやき、顔が暗くなっている。
「合格しても、そのあと
第二ステージを受けてもらうわ」
「「「「「!?!?」」」」」
「そして、ご主人を
見つけてからが
正式なメイドですよ」
先生は丁寧な説明を終えたとき、ある1人のいかにもプライドが高そうな子が言った。
「でも、それぐらいなら
楽勝ですわね」
勝ち誇ったような言い方だった。
鼻にかけて笑っている。
その表情が無性に苛立つ英理。
「そう言っていられるのは今のうちよ。第一ステージであきらめて帰る子が多いのが事実よ」
「「「「「!?!?!?!?」」」」」
「私は一切止めないわ。
各ステージで合格するまで
次には行けないからね」と
先生は少し切れ気味に話した。