ラズベリー


その態度に英理の額に青筋が浮き出ていた。



「うわー、めっちゃ腹立つ!
何様なんだろ!?」



英理は床をドンドンと踏みつけ、かなりご立腹の様子だ。



「分かるけど…ね」


「お前らが
偉いのかって話だよ!」


「今は言わせておこうよ。
確かに今は下っ端だし」



肩を叩いてなんとかなだめようとする。



「でも……」


「もう、だから
後から追い抜けばいいよ」



美怜はこれから始まる挑戦に胸を膨らませていた。



「早く部屋で『心得』読もう」


「うん。そうだね。
よーし、やるぞーーー!!」


「うん」



英理にも同じように闘志がわいていた。


私達は美怜の部屋に行き、寮母さんの部屋から奪った、オレンジジュースとチョコレートを机の上に置いた。



「…盗んじゃったけど大丈夫?」


「へーきへーき。
さぁ、やるぞー!!」



英理は拳を上に突き上げていた。

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