ラズベリー
第3話
・シンデレラストーリー
そして朝、今日は遅刻せずに英理と登校し、昨日のように朝のお迎えをしたのでした。
人の視線は少し気になりながらもクラスへ向かっていました。
「英理、『伝説の女性』の
ことなんだけど…」
横で眠そうにあくびをしている英理に聞いてみた。
「あぁ。あのこと!?
そんなにも知りたい?」
「知りたい!!
もったいぶらないで教えて!!」
「仕方ないなぁ」
英理は何故か偉そうに腕を組んでいた。
でも、後ろ髪に寝癖でピョンと跳ねている。
説得力の無い格好で英理は話し始めた。
「この話は
約20年ほど前のお話…」
「意外と最近なんだ」
「黙って聞く!!!」
そして話は始まった。
~約20年前~
ここ『アリス学園』に、ある1人の大企業の男の子がこの学園に通っていました。
将来有望の未来が約束された人がいました。
彼は家柄も良く、文武両道と完璧であり、貴族たちの『Dクラス』の憧れの的でした。