ラズベリー
それぞれのお昼ご飯を持って皆が教室に戻っていく。
「そうだ、英理に
捕まっちゃう前に
逃げなきゃ!!」
再び直面する。
そう、今かなり私の素性がバレそうなのだ。
……英理によって。
作った白魚のソテーを持って、人気の無いところに行こうとした時だった。
「…コホン。ちょ、
調子に乗らないでよね!
今回は少し調子が
悪かったみたい…だけだから」
少し変な口調な麻衣さん。
でも、少し照れているようだった。
「あ、あんたなんて半人前よ!
今回は麻衣に手を抜いて
もらえてよ、よかっ……たわね」
同じく静香さんも口が滑っていない。
でも、どこか照れ笑いを感じた。
もしかしなくても、本当はすごくいい子達なのかも。
ちょっと気が強いだけで。
まぁ、ツンデレって奴かもしれない。
そして2人は早足に去っていった。