地味子と王子様

「お前の名前『キーンコーンカーンコーン』



男の声を遮るようにチャイムがなった。



次、移動教室だ!



男は、ヘアゴムを机の上に置いていたので、あたしはそれを素早く取る。



そして走りだす。



「おい!!」



その時に男の声が聞こえたような気がしたけど、無視して走り出した。



授業に遅れたことないのに、遅れたらあたしのプライドが許せない!



走りながら髪を三つ編みにして、超特急で理科室へと向かった。
< 11 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop