地味子と王子様
「お前の名前『キーンコーンカーンコーン』
男の声を遮るようにチャイムがなった。
次、移動教室だ!
男は、ヘアゴムを机の上に置いていたので、あたしはそれを素早く取る。
そして走りだす。
「おい!!」
その時に男の声が聞こえたような気がしたけど、無視して走り出した。
授業に遅れたことないのに、遅れたらあたしのプライドが許せない!
走りながら髪を三つ編みにして、超特急で理科室へと向かった。