不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「卓巳君、お水ちょうだい。泣いちゃったから水分補給」


涙を拭うと、少しおどけて言ってみた。


「ん」


卓巳君はペットボトルを手に取ると、私に渡さずに自分の口に含んだ。


「卓巳君……?」


キョトンとする私の顔に卓巳君の顔が近づく。

唇が触れて、まだ冷たい水が口の中に送りこまれてきた。

唇が開放され、ゴクンと喉に流しこむ。


「もぉ、ビックリするじゃない。なにすんの……んっ」


文句を言いかけた私の口はまたふさがれた。

お湯の中では、卓巳君の指が私の体を動き回る。


「やっ……ダメだよ。こんなとこで……」


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