不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「やだ。顔、そんな赤い?」


自分でも頬を触ってみる。たしかにいつもより熱を帯びてる感じだった。


「具合、どう?」

「うーん。まだ頭がぼんやりしてる……」


言葉の途中で、彼の指が私の唇に触れた。

卓巳君はじっと私を見つめる。

その顔がだんだん近づく。

まるで体をいたわるかのような優しいキス。

唇から頬、そして目尻に……。

やがて耳もとまでたどり着いた卓巳君の唇が甘く囁く。


「オレも布団入っていい?」


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