不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「きゃああああ。ごめんなさい」


卓巳君の腕から逃れようとしたけど、さらに腰を引き寄せられてしまった。


「もう、今さらじゃね?」


卓巳君は私の頬にキスをする。


「たっ、卓巳君っ」


慌てて、頬を押さえる。

顔も耳も火照って、寒いのか暑いのかすらわからない。


「萌香ちゃんがこんなに大胆だったとはねぇ……」


卓巳君、楽しそう。

きっとまた私の反応を見て、おもしろがってるんだ。

ひどいっ。せっかくがんばって告白したのに。

卓巳君て、いつもひとりだけ余裕なんだもん。


「やだっ。いじわるしないでっ」


卓巳君の腕の中で身をよじった。

だけど、がっちり抱えこまれていて動けない。

抵抗しようと伸ばした手首を掴まれ、今度は耳にキス。


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