不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「そ。オレ、昼間ムカついてたんだ。今日、すげぇおしゃれしてたじゃん? 胸元とか見えそうなほど開いてるし。そんなキワドイ服着て合コン行くのかよって、ムカついてて。気づいたらもう、抱きしめてた」


そうだったんだ。だからコートを脱いだとたん抱きしめられたんだね。


「そしたら、『今日はエッチしない』とか言いだすし。やっぱオレのこと、なんとも思ってなかったのかな、とか考えたら、もうあんなことしてた」

「だから、あんなに強引だったの?」

「ああ。なんかよくわかんねぇけど、めちゃくちゃにしてやりたい気分だったんだ。オレのもんだって、主張したくなった」

「卓巳君……」

「ごめんな。怖かった?」

「ううん」


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