不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
私はもう一粒チョコを取り出すと、「あーん」なんて言って、また卓巳君の口の中に入れた。


「なに? またやってほしいの?」


不思議そうにキョトンとする卓巳君。

その顔に胸がキュンとなる。

愛しくて、愛しくて。母性に近いような感情が湧き出てくる。


「かわいいっ」

「へ? うわっ 萌香……」


卓巳君に抱きつき、そのまま押し倒した。

首筋にキスをして、それから舌でなぞる。

卓巳君の体がピクンと動いた。

私は上から卓巳君の顔を覗きこんでニッコリ微笑む。


「今日は、私が食べちゃう」

「うわ。大胆……」

「こういうの嫌い?」

「いや、こういうのもなかなか……。むしろ好き」


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