不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
まだ寝かせてやりたい気もするけど、このままでは風邪でもひきそうだ。


「おーい、萌香。寝るなら、ちゃんと布団の中入ったら?」


軽く彼女の肩を叩く。


「んー……」


浅い眠りだったのか、彼女は簡単に目覚めた。


「卓巳君、お仕事もう終わったの?」

「いや、まだだけど。先に充電させて」

「充電? お腹、空いちゃった?」

「違う。こっち」


オレは彼女を抱きしめた。

フローラル系の甘い香りがオレの鼻をかすめる。萌香の匂いだ。


「卓巳君……」


オレに応えるかのように、彼女もオレの背中に腕を回し、シャツをキュっと握り締める。

唇を合わせ、そのままゆっくり彼女の体を押し倒した。


一ヶ月ぶりのキスに夢中になる。理性のたがが外れていくのを感じる

あー仕事残ってんのに、オレ、なにやろうとしてんだよ。

そんな意識もまだ頭の片隅に残ってはいたが、それはそれで後からなんとかなる、とりあえず今はこっち!と、欲望に忠実になることにした。


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