レンタルな関係。

得意げにカラダを反らした流川。



「そ、そっか…」



 変に納得してしまった私。

 
……酔ってる?



「あ、ありがとう」


 
自然に出てきたセリフに、自分でびっくり。



「どういたしまして」


 
つぶやく流川の声。



「本気で嬉しいかも」



ピアスを手のひらにのせて、じっと見る。

 
蛍光灯にキラキラ反射して。

 
キレイ。



「俺からのプレゼントだ。感謝しろ」


「うん」


「幸せだな、お前」


「うん」


「……」


 
あまりに素直な私の返事に。

 
流川のほうが戸惑ってる感じ。

 
黒髪をぽりぽりかいている。

 
 
今回は、私の勝ち?

 
いや、意識してないけどさ。



「…ま、良かったな。欲しかったもので」


「うん、ありがと」


 
流川はまた、拍子抜けしたような顔をしたけれど。

 
満足そうにビールを飲み干してから。

 
ふんわり優しく微笑んだ。


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