レンタルな関係。
それでも。
安心の裏側にある、この小さな寂しさはなんだろう。
流川の髪を撫でながら、
お風呂に入りながら。
くすぐったく感じた、この気持ちはなんだろう。
命令されたり、
からかわれたり。
ムカつくのに。
ケーキとかプレゼントとか。
機転のきくところとか。
時々優しくなるところとか。
どうして……
「流川…」
「…ん?」
呼びかけても、言葉なんて見つからないくせに。
「……」
「…どうした」
寂しいなんて、どうして思うんだろう。
あと一週間と少しが経てば、
…離れられるのに。
「寝れないか?」
きっと私は…
一時の感情に流されているだけで。
要くんに会えない寂しさから、
近くにいる流川に、同じものを求めてるだけだ。
「幽霊も何も来ねーよ」
ただ、それだけだ。
そう、きっと。
「でも…」
だから…
「ここにいろ」
…そんなこと、言わないで。