レンタルな関係。
ひらひらひら…
サンダルのつま先。
着地したメモ用紙。
しばし、じっと見つめて。
拾い上げる。
「…なんだこれ」
気づかなかったけど。
番号の書かれた面の裏側。
「カエルじゃん」
人間みたいに、片腕で頭をささえて寝転がるカエルのイラスト。
「……」
らぶりー留美の趣味?
わかんないけど。
寝転がったカエルは。
麻紀カエルとそっくりで。
たぶん、イラスト化された同じカエルだ。
あのカエル、結構有名だったんだな。
商品化されてんのか。
お母さんは嬉しいよ…
じゃなくて。
「カエル… 番号手に入れたよ。GETしたよ。ふらふらだよ」
メモ用紙のカエルに。
報告。
部屋で、私のベッドで、寝てるはずのカエルに思いをはせて。
「これはもう…」
そうしろってことでしょ?
っていうか、そうするしか、ない。
「でもな…」
こんな時間。
こんな場所。
あんな別れかた。
考えれば考えるほど、不安は募る。
「しかも… 緊張するな、なんか…」
はああ…
ため息。
でも。
「あ」
ちょっと、気づいてみちゃったり。