レンタルな関係。

「…え~と、09…」


 確認しながら、押すボタン。

 
 酔ってるせい?

 緊張のせい?

 
 手が震えて、うまく押せない。


「ふぅ…」


 深呼吸して。

 再度トライ。


 

 トゥルルルル……




 か…かけちゃったよ。


 ど、どうしよう。


 切るか?

 やっぱり切るか?


 
 
 ∑|゚Д゚|p ハッ!!!


 
 
 ひと言目、なんにも考えてなかったしっ。


 どどどどうしよっ。


 気合いを入れてかけたのにもかかわらず。

 急に怖気づく気持ち。



 こ…ここ、ここはやっぱりもう少し落ち着いてから…



 ココロに言い訳をして、携帯をおろしかければ。




「……もしもし?」




 流川の。


 およそ三日ぶりの声が。


 零れた。




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