レンタルな関係。
「オネエマンのとこにでも行くか」
「え゛?」
「始発まで開いてるし」
「あ」
そっか。
オネエマンのとこなら…
ハッ!(`ロ´;)
「無理っ!!」
「なんでだよ」
「殺される…」
「ああ?」
いや、流川を連れて行けば喜ばれるはずなんだけど。
“キレイな顔に傷でも残ったら…アンタのこと一生呪ってやるわ”
「のろ…呪われるっ」
「は?」
流川の口元には、薄っすらだけど、まだ傷が残ってるし。
「らぶりー留美に一生呪われるなんてヤダっ」
「おい」
「いけ、行けませんっ」
「なにがあったんだよ…店で…」
口元が微妙に歪む流川。
たぶん、少しは察しがつくでしょ、アンタも…
あああ、それにしても。
気持ちいいなぁ… ここ。
……寝そう…
「おい」
「……」
「こんなとこで寝るな」
「…はへぇ…」
「…気持ち悪いぞ、その顔」
「もう、どうだってい~やぁ~」
「あのな」
「ここで寝る~」
脱力した私を流川が揺らすけれど。
勘弁してください。
ここまで一日頑張った私を。
もう、放っておいてもらってかまいません。
「まったく」
つぶやいた流川は。
「行くぞ」
言って。
まるで荷物でも背負うようにして、
私をおんぶした。
私は、それでも。
チカラ戻らず。
逆に、
「ふうう…」
安心感。
あったかい。
気持ちいい。
「そこで吐くなよ」
「…あいよ」
「吐いたら、捨ててくぞ」
「…ん」
「聞いてんのか?」
「……ん」
そのあと、流川がなにか続けたような気がしたけれど。
私はすとんと。
眠りに落ちた。