レンタルな関係。
 
 唇を尖らせて。

 脱力して、うつむくと。


「お前さ、」


 ぽん、と。

 言葉と共に、頭に降りてきた手。


 見上げると。

 
「惚れたろ、俺に」


 得意げに、口角をあげる流川。


「惚れて…ないもん」


 悔しくて言うと。


「言ったとおりだな」


 笑いながら髪を撫でる。


「だから…惚れてないってば」


 その手が耳に下りてきて。

 ピアスをゆっくり撫で始め。


 やめろって。

 くすぐったい。


「もっと素直に言えよ」


 頬に下りた手は。


「まあでも、」


 尖らせた私の唇の上。


「なかなか可愛かったな、今の言い方は」


 親指が、感触を確かめる。


「/////」



 ぼぼぼぼっっ!!


 言葉にか、指にか。

 瞬時に反応してしまう私は…

 
 あんなこと言えちゃっても、

 やっぱり免疫なさすぎ…



「かかか…可愛いとか…」

「ん?」

「言うなっ」

「…ぶ」

「おぼってもないくでにっ」

「ぶ。また変だぞ、言葉」

「あ」


 だ、ダメだ…

 情けない…





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