レンタルな関係。
立ち上がってベランダへむかい、窓を開けてみれば。
「んんんん??」
要くんの…じゃない、男物のパンツ。
と、靴下。
……と……?
「あ、わ、私の……した、ぎ…」
ピンクのブラジャーと、水玉模様のパンツが、見覚えのない男物の下着と一緒にぶら下がってて。
自分の顔が、一気に青ざめるのがわかった。
「ここここ、これって、もしかして…っ」
もしかしなくたって、絶対、そう。
このパンツは流川のもので。
紛れもなく、このブラジャーと水玉パンツは私のもので。
そしてこれを洗ったのは……
「る、流川……」
ぎゃーーーっ!!
なんてこと! なんてことっっ!!
なんで、私の下着までっ!
洗う手間が省けるけど…って、そういう問題じゃないっ!
「最悪っ! なんなの、アイツ! 変態っ!」
青ざめていた顔に、今度は血が上る。
はず、はず、はずかしいっ。
人の下着を…勝手に…
いらない親切するなっ!
慌てて下着のぶら下がったハンガーを竿から外して、腕のなかに抱え込んだ。
あーっ、流川のパンツまで抱えてるっ。
他にも、Tシャツやキャミソールなんかも竿にかけられてて。
それも急いで取り込んだ。
「も、もう…やだ…」
呟いて、ふっと視線を下の細い道路に落としたとき、暗闇のなかでぼんやり動く人影が見えた。