秘密警察は、ヤンキー少女と天然超能力者の上でドSに微笑むの知っているか?
「ああん?てめーら何も……うぷっ!」
「なんだコイツら!!」
入口にいる屈強そうな男達。
鈴白さんに言われたとおり、気絶を狙って殴るけどさ……
「はいはーい、どけて。鈴白さんの迷惑になったら死んで詫びなさーい。」
庵は倒れた男達の上をえいっと踏んで行く。
「こ、これでいいのか?……俺、夜刺されたりしないっかな。」
「刺されるかもな。」
「ま、まじかよ!」
そこは嘘でもいいから大丈夫って言ってくれよ!
「ほら、茉莉ちゃん。油断きーんーもーつー。」
庵の間延びした声とは裏腹な厳しい殺気を感じる。
バキィ
私は残った男達も皆倒した事を確認した後、庵の方を振り返った。
「油断禁物とか言ってる場合か!なんでお前ついてきたんだよ。弱いんだろ!
こんなところきちゃいけません!」
「っ……くっ……」
「ふっ……あっはっはっ」
鈴白さんと庵は目を見開いて、そのあと堪えきれないように笑う。
「な、なんだよ!」
「大丈夫。俺、化け物なんだ。」
「なんだよ……それ。」
庵は笑っていったけど、その表情には影がかかっていた。
「お前が化け物だったとしても、自分は大切にしろよ。」
そう言うと、ありがとう、と帰ってきたのだけど。
「茉莉、庵、先行くぞ。」
鈴白さんの声で私達は建物の中へ進んだ。