秘密警察は、ヤンキー少女と天然超能力者の上でドSに微笑むの知っているか?
「鈴白ー。手を変え品を変えやってるけどさぁ、第一師団をもってしても捕まえれなかった僕を君が捕まえるとか無理無理。ところで。」
「この可愛い子は、何者?」
「なっ……!」
俺は息をのんだ。
だって、沙悟浄と呼ばれた男の子は、螺旋階段の上から一気に俺の視界の目の前に入ってきたんだから。
まさに、瞬間……移動……だろ。
「アレ?そんなに驚く事?もしかして新入りさん?」
まじまじと俺の顔を見つめる。
「君、女の子なのにここにいるって事は、アサユキ持ってるんでしょ?何もってるの?強い?」
質問攻めにされて、思わずたじろいだ。
つーかアサユキってなんだよ。
「茉莉……やれ。」
考えていると鈴白さんから指令。
「何が始まるの?」
沙悟浄はいかにもワクワクしてた。
ていうかなぁ、やれ……と言われても!!
どうしよっかなぁ……。
回し蹴り?
届くか?俺、足短けーから。
決定的に致命傷は……
「茉莉ちゃん、怖くて動けないんじゃん。つまんないの。
大体さぁ、お前らしつこいんだよね。
いいじゃん!別にこの能力を世間の為に使ってるんだか「ごちゃごちゃうるせーんだよ!」」
「人が考え事してる時はなぁ、黙って聞いておけ!」
考えがまとまらねーだろ!!
ていうか……手に確かな手応えがあるんだけど。
「あ……。わり。」
やっぱり、殴ってた。
沙悟浄は右頬を抑えて俺を睨みつける。
「考えるより先に手が出たか……」
鈴白さん、苦笑。