好き、ただそれだけで。



「…もう大丈夫そう?」


「う、うん…ありがと…」




私は梶原にお礼を言った後、ハッと思い出す。



「あのっ…梶原これ…!」



私はハンカチを差し出す。



「…あの時、ありがとう…
何も、聞かないでくれて…」



すると梶原は優しく…すごく優しく、微笑んで言った。



「…どういたしまして」



私はその笑顔に思わず胸が高鳴る。



何これ…ドキドキが静まらない…




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