好き、ただそれだけで。


「…まあちょっと…梶原は?」




私は相変わらず体育座りで膝に顔をうずめたままだった。




「ちょっと忘れ物しちゃってさ」


「…そっか」




…たぶん、気づかれてるなぁ…


私が泣いてたってこと。



声、うわずっちゃってるし…







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