あなたのために。-光と影-
7話 変化




夢を見た。
いつも見る悪夢じゃなくて、幸せな夢。




私と日向の7歳の誕生日にお父さんとお母さん、そしてお兄ちゃんと行った遊園地。




お父さんとお母さんの間に入って日向と手を繋いで歩くだけで幸せだった。




後からついてくるお兄ちゃんを日向と二人で引っ張って振り回したりして。




家族みんなで笑って楽しんでいた。















「……っ」




目を開ければ黒一色で飾られた奴の部屋が映る。




珍しい夢を見た。
いつもなら悪夢を見て魘されて起きるのに、今日は幸せな夢を見たせいか清々しい。




お腹に回った腕を辿るように反対を向くと当たり前のように楓が寝ていた。




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