あなたのために。-光と影-

籠の鳥





明るい日の光に気づき、目を開ける。
部屋は黒のカーテンだけど、光が若干漏れている。




ギシギシいう腰をゆっくりと上げて起き上がる。




ここは奴の部屋。
結局私は朝まで奴に抱かれ、眠ったのは1、2時間前。




隣を見ると奴はもういなかった。
じゃああれは夢だったのかと思っても、腰の痛みから夢じゃないと痛感する。




部屋を見回す。
部屋は壁以外全て黒で装飾されている。




黒は好きだから、この部屋は嫌いじゃない。
でも奴の部屋だから、好きにはなれない。




そしてふとベッドを見ると、布団の上に男性ものの黒いワイシャツが置いてあった。




シワがないとこを見ると、奴が私に着ろと置いたのだと分かる。




更に黒いワイシャツの上にはジーンズのショーパンが置かれてる。
これも履けと?




奴の意に従うのは嫌だったけど、着替えがないのでそれを身につけた。



< 41 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop