あなたのために。-光と影-
決してケツを押さえながら言って欲しくないセリフだ。
今まで寄ってきた女は山ほどいたが、俺が惚れたのは百合だけだ。
女は百合だけいればいい。
後の女は必要ない。
どうして百合を手に入れた時に限って外の仕事があるんだ。
やる気が起きない。
早く帰って百合を可愛がってやりたい。
でもその前に、
「白兎、百合(あいつ)の所在を全て調べろ。分かること全てだ」
スーツのジャケットから煙草を出して口に咥える。
すると白兎が自然に俺の横に並んで、咥えた煙草に火を点けた。
「はい、分かりました。極秘に調べておきます」
煙草に火を点けると白兎はまた後ろに下がった。
百合、俺が仕事から帰るまで大人しく待ってろよ。
そして俺が帰る頃にはお前の所在も分かってるはずだ。
【side end】