あなたのために。-光と影-

絶望





あれからどのくらい寝たのだろう。
目を開ければ既に外は薄暗くなっていた。




何で寝ていたんだっけ?
そうだ、奴の脚の上に乗っかっていたら急に眠気がやってきてそのまま寝ちゃったんだ…




でも私が起きたのは寝室のベッドの上。
もしかして奴がここまで運んでくれたとか?




掛け布団もちゃんとかけられてる。




でも奴が私を運んだら、ただ寝かすだけじゃないはず。




奴がここまで運んだのなら、私は今頃全裸だろう。




にしても奴の姿が見えない。
まだあのソファで仕事をしているのか。




私はベッドから出て、寝室から出る。
居間を見回しても奴の姿はどこにも見当たらない。




もしかしてトイレとか?




そう思ってトイレを遠慮なくガチャっと開けてみたけど、奴はいなかった。




それからキッチンやお風呂場、物置きや他の使われてない部屋を覗いてみても奴はいなかった。




極道の仕事にでも行ったのか。



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