あなたのために。-光と影-
『助けなんて来ない。お前はずっと僕のもの』
汚される、身体も心も。
あいつの手によって私の身体は汚く、汚されていく。
私の目を流れるのは汚れた涙。
涙が流れて、私の身体は激しく揺れる。
もう、終わりだ。
私なんて所詮汚れた存在。
でも何だろう。
私の頭を優しく撫でる手は誰?
またあいつなの?
もうやめてよ!
これ以上私を汚さないで!
どうして私ばかりこんなに汚れないといけないの!
触らないで!
もう誰も私に近付かないで!
「さよ…小夜!」
呼ばないで!
その汚れた声で私の名前を!
「小夜!おい、小夜!!」
誰かの声が聞こえてきてハッと目を開ける。
目を開けると私は奴の中にスッポリと収まっていて、ソファの上で抱き締められていた。