あなたのために。-光と影-
「…あれは最近入った新入りでして、蓮条様がお相手なさるような者ではありません」
俺が連れて来いって言ってもか?
睨んでそう言っても、男は蓮条様のお相手はNo.1~3との決まりですのでの一点張り。
チッ、この制度も親父に変えてもらうか。
だが、一つだけ教えろ。
それくらいは教えられるだろ?
男は少し戸惑っていたが、遠慮がちに俺の耳元で囁いた。
「…あのキャバ嬢の名は"黒百合"です」
黒百合…
その名前はまさにお前にふさわしい。
俺がお前に触れる時、お前は俺のものになる。
逃がさねぇ、絶対。
どこまでお前が逃げようと、俺は必ず捕まえて俺の側に置く。
【side end】